弊社最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、決算発表が始まる中、過去1ヵ月間の市場のボラティリティが株式市場にどのような影響を与えるかを検討します。
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トランスクリプト
「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。
最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソン今回のエピソードでは弊社の最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、企業決算発表が佳境に入る中、株式市場に何を期待するかを検討します。
このエピソードは4月28日 にニューヨークにて収録されたものです。
英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。
先週のS&P 500は5000-5500のレンジの下限(かげん)と上限の両方を試す展開となり、変動が大きい取引環境が続くとの認識が裏付けられました。中国との関税交渉を巡ってポジティブなニュースがあったことや、FRBがハト派寄りに変化するとの期待を受け、週末にかけてS&P 500は上昇し、先週の終値は弊社の予想レンジ上限を若干超えました。 極めて短期間、5500を小幅に超える水準を維持する可能性がありますが、継続的に上回るかどうかは、まだ実現していない今後の展開次第となります。
それらには、中国との関税交渉によって実効関税率が大幅に低下する、FRBがよりハト派寄りに変化する、景気後退リスクの増大を伴うことなく10年物米国債利回りが4%未満に低下する、そして収益予想修正がはっきりと好転する、といった展開が含まれています。結論としては、現在の株価がレンジ上限にあるため、リスクはダウンサイドに傾いた状態で、これらの要因の1つ以上がはっきりポジティブに変化するまで、株価はボックス圏にとどまると見込まれます。
弊社がクライアントから頻繁に受ける質問の1つは、ソフトデータは株価にとって重要か、または市場はレンジの上限と下限(かげん)のどちらを突破するか判断するためにハードデータを待っているのか?というものです。今の段階で最も重要なマクロ経済指標は労働市場の指標で、最も重要なミクロ経済データは収益予想修正であるとの弊社見解に変わりはありません。予想と比較した経済成長の大幅な減速は、株価に既に織り込み済みです。
株価に織り込まれていないのは、労働サイクル、すなわちリセッションです。関税に関するトランプ政権のトーンが和らいだ点を踏まえると、リスクはある程度後退していますが、なくなったとは到底言えません。堅実な労働市場が維持されている明確な証拠が数ヵ月間、持続するまで、リセッションの確率は半々のままでしょう。市場を動かす可能性があるものとして、今週注目されるソフトデータの1つは、5月1日に発表される4月のISM製造業景況感指数です。昨年を思い起こすと、ISM製造業景況感指数は、低調な7月の雇用統計の発表に先立ち、2024年8月の株価急落に拍車をかけています。
株式戦略の視点で最も重要なポイントは、より高いクオリティの選好です。ハードデータがどうであれ、現在は、高クオリティと大型株が相対的にアウトパフォームを続けると見込まれるサイクル終盤の環境が続いています。通常より高い不確実性が続く一方で、ディフェンシブ株の好調は続く見込みです。ただし、過去1年間のディフェンシブ株の相対的なアウトパフォーマンスを考慮すると、マクロ経済の状況と企業収益両方の大幅な減速を既に織り込んだクオリティが高いシクリカル株を選別することにも意義があります。
明確にしておきますと、これはシクリカル株全体ではなく、選ばれた個別の銘柄を対象としています。より具体的には、利益成長率の予想の視点から、株価に何が織り込み済みになっているかに基づき、より多くのリスクが除外されたクオリティの高いシクリカル株に着目します。銘柄のスクリーニングについては弊社レポートを御参照ください。
さらに世界的な視点では、現時点では外国株式に対する米国株の選好を推奨します。ドル安によって、欧州や日本をはじめとする外国との比較で米国の業績修正が有利になると見込まれるためです。さらに、現在のサイクル終盤の環境を踏まえると、利益成長の変動がより少ないことや、高クオリティ株が多い点が、相対的に米国を有利にすると見られます。
最後までお聴きいただきありがとうございました。今回も「市場の風を読む」Thoughts on the Market 、お楽しみいただけたでしょうか?もしよろしければ、この番組について、ご友人や同僚の皆さんにもシェアいただけますと幸いです。
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